「それでは今日はゲームの話でもしましょう」
「いいね!初めてじゃない?」
「エロゲー『逸脱』の話をしましょう」
「何だよ急に!無理だって!!!何言ってもアウトじゃん!!!」
「わかってますよそんなこと!!!さあ、あなたの推しは誰ですか?」
「推し!?推しは・・・・・・神足さん」
「あれはゴールドエクスペリエンスでしたねー!」
「・・・・・・・・・いや、俺はとにかく別れのシーンが切なかったわ」
「最後のキスは煙草のフレイバーじゃなくてドッグフードの味がするんですよ」
「おいおい大丈夫なの!?・・・でも、あれで感動できるなんて今考えても凄すぎる。それじゃあ君の推しは誰なんだい?」
「推し!?そんなこと聞かないでください!!!」
「どんどん追い詰められていくぞ」
「私の推しは、・・・あのスポーツやってる女の子ですね」
「はいはい、あのボーイッシュなね!確かボクっコだったんじゃないかな?」
「あの子はいわゆる私生児でしてね。スポーツの特待生なんですよ。そこで主人公はお父さんの知り合いのフリをして・・・」
「ストップストップ!!!」
「そっからコーチになったりお父さんになったりスゲーことになんだけどなー。それじゃあ、あなたの次の推しを教えてください」
「いやー、メインヒロインの話をするわけにはいかないしなー。もう一人の妹キャラも超ヤバいし。アウトサイダーしかいねぇ」
「3,2,1・・・」
「それじゃあ、あのバレエやってる子!主人公の本物の妹がよかったね!遠くに住んでてお金送ってるさー」
「・・・うまい事逃げましたね」
「いつもお手紙をくれるんだよね!お兄ちゃんのお金でバレエシューズ買いました。ありがとう!ってね」
「お兄ちゃんが写真を売ったお金でね」
「写真?」
「そんで最後に妹からも写真が送られてくるんですよ!それを主人公がバレエの試験に受かったのかと思って、急いで見てみたら」
「・・・・・・あれはショックがでかすぎたわ」
「自分がこれまで他の女の子にしてたことを、どっかの誰かにされてんですよね」
「きれいに因果応報になってたわ。でもそれをプレイヤーにやらす普通!?大ダメージを受けたわ!!!」
「『LAST OF US』の最後よりくらいましたね」
「夢に見るわー」
「他に何かこのゲームで面白かったところはありますか?」
「主人公が、・・・その、寮に忍び込んでるんだけど」
「寮?」
「ソファーとかに入り込んでんだよね。そこにみんなが座るという」
「人間椅子」
「もしくは天井裏からご飯を食べてる姿を、こう・・・のぞくというね」
「屋根裏の散歩者」
「そんで見つかると、警察に追いかけまわされてビルから飛び降りて死ぬんだよ」
「こういうゲームって大概主人公、死にません?」
「死なないと釣り合いとれねーもん」
「バッドエンド。バッドエンドしかないゲームでしたね!」
「そうなんだけど、それがかなり切ないんだよ。みんな最初からバッドにしかならないって分かってるから切実なんだよね」
「ちょっとハッピーエンドのような気もしましたね。まるみ以外」
「それがあのゲームの凄いところなんだよ。しかもマニアックを通り越して時々、爆笑できるんだよね!いやー5億点だわー!」
「とはいえ、軽はずみにやったら大やけどするゲームですけどね」
「心配しなくても出来ないと思う」
「ということで今日は『逸脱』について振り返ってみましたけど、どうでした?」
「俺、今日は『ダイの大冒険』の話をしようと思ってたんだけど・・・」
「それでは最後に何かゲームの曲を掛けてください」
「それじゃあ、癒月で『you』」