エア同人誌「『中二病でも恋がしたい』の丹生谷森夏さんに告白される」

 #エアコミケ #C98 

 321 熱量と文字数 【19年4月のヲタ・与太・編集室(ブヒ部特集)】

Podcastラジオ『熱量と文字数』第321回 2019年4月配信・ブヒ部

アニメキャラとの妄想デートのコーナー採用

 
でいなばよって☆マサリモ 丹生谷森夏 赤﨑千夏)

 

タイトル「『中二病でも恋がしたい』の丹生谷森夏さんに告白される」

 
今日は卒業式。

僕は教室で帰りの準備をしていた。

教科書を取ろうと思って机の中に手を入れると、そこには見知らぬ手紙が入っていた。

何だろうと思ってその手紙をあけてみると、そこには一言、

『伝説の樹の下で待っています』

とだけ書かれていた。

 

僕は急いで校庭の隅に生えている、大きな木まで走っていった。

そこにいたのは、丹生谷森夏さんだった。

僕が息を整えると、丹生谷さんは静かに話し始めた。

 

「・・・ごめんね、急に呼び出しちゃって。来てくれて、ありがとう。

・・・あのね、私、高校生活が終わることに、そんなに後悔って無いんだ。

だって中学のころに思い描いてた高校生活とは、かけ離れちゃったんだもん。

でも友達ができて、へんな部活にも入って、まいにち過ごしているうちに、結構楽しくなってきちゃって。

このまま平和に終わっていくのかな?なんて思ってたときに、あなたが部活に入って来てくれたわ。

そしたらあなたまで、みんなをまとめようとしたり、友達の恋を応援しようとしたり、私とおんなじ事しだすんだもん。それがもう本当におかしくって。

それに私と趣味まで似てるって知ったときは本当に驚いたわ。それも暗黒の中学時代のね!

その頃からこの人一体どんな人なんだろうって、だんだん気になってたのよ。

それでふと気がついたら、このアニメってあの人好きかな?とか、ひとりのとき考えるようになってたのよね。

そしたら秋になって、あなたが私と違う大学に行こうとしていることがわかったわ。

それからはもう受験勉強が手につかなくて大変だったんだから!

おかげでダイエットは、はかどったけどね。

それでいつ言おうか、いつ言おうかと思っていたら、結局今日になってしまったってわけ!

そして、あなたは今ここにいるわ。

だからもう私に本当に後悔はないの。

今から私の気持ち、聞いてくれるかな?」

 

僕はうなずいた。

すると丹生谷さんは、僕の目をまっすぐに見つめるとこう言った。

「好きです!私と付き合ってください!」

 

そう言われた瞬間、僕は光に包まれた気がした。

そして、震える口をなんとか動かすと、

「・・・僕も・・・モリサマーさんのことが」

と言った。

すると彼女は、

「もー。モリサマーって呼ばないで?」

と、いつものようにちょっぴり拗ねたように言った後、とびっきりの笑顔を見せてくれた。