『ランダム・アクセス・メモリーズ』vol.3~あずまんが大王(前編)

みなさん、こんにちは。

私が、『あずまんが大王』に出会ったのは、大学を卒業して就職するまでの暇な頃でした。その頃、まったく就活をせずに卒業した私は、大学のある京都から家へ帰り、就職浪人の末、なんとか就職が決まってのち、一年近く実家でブラブラしておりました。

 ちょっと短期のバイトをしたぐらいで、本当に公園や町などをブラブラしていました。私は昔から散歩が好きなのです。いやー音楽、聞きながらウロウロするのは、楽しくてですね。いまならラジオ聞いてるかな?

そして、その頃、『涼宮ハルヒの憂鬱』をみて、エロなしのかわいい女の子が出てくるアニメ、漫画に開眼した私は、ひとりでその方面を開拓しておりました。

 これまで私は、萌え系のアニメや漫画にあまり興味がありませんでした。どうしてかというと、私は、エロゲーのイラストから萌えに入った人間なので、エロがないならば、いくらかわいい女の子が出てきても、それは生殺しである。と、本気で思っていたのです。みんなエロゲーエロマンガの代わりに萌え系のイラストの漫画や、ラブコメを読んでいるのだろう、そんなの俺には生ぬるいよ!と、本気で思っていました。

 例えば、高校3年のとき、おなじクラスの山田君に、私が『メタルギアソリッド』を貸したかわりに、『スマグラー』か『ラブひな』を貸してあげると言われました。

そのとき私はまだ、『ラブひな』を知らず、彼からどんな話か聞いた末、結局持ってきてくれていた2冊の漫画のうち、『スマグラー』だけを借りました。このせいでラブコメの良さを知るのが、5、6年遅れたのです!一生の不覚!あのとき手渡されて、返してしまった『ラブひな』1巻の表紙は、今でも目に焼き付いていますね。ちなみに、それこそ実家でふらふらしていたその頃に、全巻買いました。なるが一番好きです。ぷろー!

 まあ、あれですよ。高校や大学入りたてのころは、なんでも、ハードであればハードであるほどいいと思っていたのですよ。でもドラッグと一緒で、段々、効かなくなってくるんですね。どんどん過剰になっていくんです。何事もほどほどに、できたら世話ねーんだよ!

とはいえ、ジャンプ系の恋愛もの、『いちご100%』とか『アイズ』とかは、熱心に読んでいたので、実にいい加減なもんですよね。

早い話、自分のよく知らないジャンルには、積極的に手を出さなかったという、ただそれだけのことですね。この辺が当時の自分の限界だった気がします。今もか?うう。

 でもいいんですよ。読めるとき読めれば、それでね。あとは人に任せましょう。

 で、久しぶりに実家のある神戸で、ブラブラしていたときのことです。

神戸の中心地、三宮という町のセンタープラザという、昔のショッピングセンターをうろうろしていたときのことでした。『あずまんが大王』に偶然出会ったのは。

 このセンタープラザ、そしてその隣にある、さんプラザ、という建物は、あれですよ。昔の複合商業施設というやつで、狭い通路にいろんなテナントが山ほど入ってるんですね。婦人服屋、楽器屋、コンタクト屋、ゲーム屋、本屋、眼科、マッサージ屋、帽子屋、中古CD屋、婦人服は言ったな、古本屋、小さいゲームセンター、喫茶店、また喫茶店、ケーキ屋、地下一階にはとんかつ屋、タイ料理屋なんかの飲食店がひしめき合ってるわけです。で、ある一定から上はオフィスになっているんですね。

私は、神戸のこのあたりが、大好きでしてね。学校さぼってはよく、カレーを食いに行ったもんです。インドカレーをね。

 この1970年代に建てられたビルは、非常に良くてですね。なんというかこう、古いビルのいい感じがしてですね。地面はつるつるの赤いレンガで、分厚いコンクリートの壁があり、天井から白い蛍光灯の光がひんやり落ちてるんですよ。で、吹き抜けには昔のデカイ何かの記念の置時計とか、オブジェとかが飾ってあるんですよ。

この旧市街感、昔のメインエリアって感じがたまらないんですね。

東京だとウェストサイドじゃなくて、イーストサイドかな?

もしくは、中野ブロードウェイやなんかとよく似たバイブスを出しています。

そう!中野ブロ-ドウェイ!いやー、いいですよねー!中野ブロードウェイ!進め~レッドカーペット、ここはブロードウェイ~よ♬

東西線沿いに住んでいた頃、仕事終わりに意味なく行きましたねー。あの『クーロンズ・ゲート』みたいな、ミッドガルみたいな感じ、最高ですよ。

 それで思い出したけど、日暮里に住んでたときは、よく上野まで散歩してて、「じゅらく」っていう、古びたすげーいい建物を毎回見に行ってたんですよね。そんで、上野公園とかブラブラしてから帰りました。たまに公園で、炊き出しとかやってました。いま、『なつぞら』やってますけど、戦災孤児とか、こんな感じだったのかなーとか考えたり。他にもこち亀で紹介されてた、「博物館動物園駅」にある、地下のペンギンの壁画も見てやろうと思ってあちこち探したのに、もう駅自体無くなっててガッカリした記憶があります。

で、その「じゅらく」も、数年前に改築されてしまいましたね・・・。

2階の碁会所とか、外から見えてて、すげーよかったのに。つまらない、面白みのない、ばかばかしいことこの上ない、店ばかりになってしまって。なぜ碁会所や古本屋を潰して、小洒落たレストランにするんでしょう?新しい碁会所と新しい古本屋を建てろよ!なめてんのか!そうじゃないとやってることは、それこそ戦災孤児を見えないところに追いやってるのと、なんも変わらんじゃないか。このタコ!

 「じゅらく」の建て替えで思い出したけど、秋葉原の「ラジオ会館」も、昔のほうが良かったですね。いや、今もなんとなく面影は残してますし、かなり好きですけど。

でも、あの古びた感じ。2階のK-BOOKSの、あのただ、だだっ広くて、途中からエロマンガコーナーになっているあの感じ、良かったですよね。他にも海洋堂の、『ああっ女神さまっ』のでかいフィギュアとか、『ファイブスター物語』のロボットとか『ベルセルク』のゾッドのフィギュアとか、ドールショップの翠星石とか、さも自分の物かのように、よく見に行ったもんですよ。・・・あれ、今もあるっけ?新しいラジ館の記憶と混じってるかな?

そしてあの、途中までエスカレーターがあるのに、上の方だけ階段になってるのとか、最高でしたけどね。『シュタインズ・ゲート』見て、何がシビれたって、まずそのラジオ会館の雰囲気ですよね。ほら、あの、まゆしーがメタルうーぱのガチャガチャ出すところですよ。あそこら辺の、壁の中に埋まっていたい!

 平日の昼間とかにあの辺に行って、ゆらゆら帝国の『太陽の白い粉』聴きながら、ブラブラ散歩して、金があると肉の万世でビール飲んで、ゲームセンターに行って、タバコ吸って、パチンコして、川沿いうろうろして、警察に職務質問されたりするの楽しかったなー。

 私はこのただのノスタルジーではない、白昼夢のような、ぼんやりした平日の誰もいない、白日な感じを、たまにどうしても味わいたくて、いてもたってもいられなくなるんですが、この衝動を、「つげ義春シンドローム」と呼んでいるんですけど、みなさんこの感じ、わかりますでしょうか?

昭和ロマンとも微妙に違うんですよね。重なってますけど。そうですね、一人でリアルな『MYST』でもやってるみたいな感じでね、孤独だけど孤独じゃないんだ!こうした風景のなかにかき消えたい!

 で!その雰囲気がある三宮のセンタープラザ、さんぷらざ周辺も、地震対策という名目で最近、再開発が決まってですね。昔よく行った、シネフェニックスという映画館も潰れ、地下の漫画専門店も潰れ(まあ、これはアニメイトや、とらの穴なんかに吸収されて、どの地方都市にもよくある、ミニ秋葉原みたいなエリアを形成してるんですけど)、エロゲー屋は潰れ、サターンのソフト買ってたゲーム屋は縮小され、ゲームセンターは全部潰れ、アダルトショップも潰れ、3階の大型の本屋も潰れ、いまや昔から変わらず残ってるのは、中古の『りずむぼっくす』っていうCD屋ぐらいでしょうか。そして、ビル自体を近い将来、潰すということですね。こうなったら俺も、『海の上のピアニスト』みたいに一緒に潰れて、死んでやろうかな!

 えーと、それで、今では潰れてスポーツ用品店になってしまった、地下一階の、これまであまり入ることのなかった、アニメ系の漫画の専門店を探検しているときに、『あずまんが大王』を見つけたのでした。

 途中が死ぬほど長くなったので、今回はこのくらいにしておきましょう。

 それでは最後に、その頃生まれて初めてラブコメにはまって、毎週日曜の朝だったかな?を楽しみに待っていた、アニメの曲を聞いてください。MELLで、『proof』。


Hayate no gotoku! Ending 1

アクセスカウンター